addsomemusic2004-10-06



 久々に新譜を買ってきました。これが買いたいがために仕事も早々に定時で終わらせて最寄のレコ屋に直行ですから。もちろんブライアン・ウィルソンの『SMILE』ですよね。ビーチ・ボーイズやブラインは本当に大好きなんだけど、それほど熱心なファンでもないのかもしれないなぁ。だってブライアンの前作は買ってないんだから(笑)。そんな私でも『SMILE』となると話は別で、37年の月日を経て、遂にブライアン本人が『SMILE』を完成させたとなると、私も含めて全てのロック・ファンは気になってしょうがないですよね。


 今更『SMILE』について語ることもないし、このCDを機にあらゆる音楽雑誌等で取り上げられることだろうから、『SMILE』についてはそちらを参照してください(笑)。でも正直、ブライアン本人が『SMILE』を完成させるなんて夢にも思わなかったなぁ。彼にはとても勇気がいったことと思いますね。


 1967年にリリースされるはずだったオリジナル『SMILE』と今回の『SMILE』は同じものなのか?きっと別物なんだろうと思います。でもこの2004年版『SMILE』は、あらゆる『SMILE』伝説を抜きにしても十分に素晴らしいアルバムとして作り上げられてます。複雑に絡み合う構成が分かりづらいと思うかもしれない。個々の断片を構築していき、そこにポップスの普遍性を与えてしまったところがブラインのなせる業なわけで、完成された作品はあまりにも美しい音の綴れ織りと化しています。


 聴く人によって様々な捉えられ方をするんでしょうね。様々な音源がブートで出回ってきたわけだから、その素になった音源やアイデアも無尽蔵にあるわけで、人それぞれ『SMILE』に対する印象が違ってるはず。それが2004年になってリリースされたわけだから、曲順も含めて様々な意見が飛びかいそうですね。これが本当に完成形なのか???これが『SMILE』の決定版なのか?−GOD ONLY KNOWS !


 個人的にはきっと『PET SOUNDS』のほうが好きなんだろうけど、やはりこの『SMILE』を聴いちゃったら、ブライアンの傑作の1枚と数えないわけにはいかないよね。とにかく今年リリースされた新譜の中では最高の問題作なのは間違いないです。