addsomemusic2005-06-06



 なんとなくジェフ&マリア・マルダーなんぞを取り出して聴いてます。世間的には1972年の『SWEET POTATOES』のほうが評判がよろしいのかな?私は1970年の『POTTERY PIE』のほうが好きですね。まぁ甲乙つけ難いほど共に素敵なアルバムだということには間違いありませんが。


 本当にオールド・タイミーな世界です。ジャズ、カントリー、ブルーズ・・・古きよき時代を思い起こさせるルーツ・ミュージックを70年代の混沌とした時代に演ってるんだから面白い。売れたのかどうかは知る由もありませんが、当時としてはかなり浮いた存在だったんじゃないでしょうか?


 ジェフ&マリア・マルダーはその名の通り、ジェフ・マルダーとマリア・マルダーという夫婦によるアルバム。ふたりはジム・クウェスキン・ジャグ・バンドのメンバーでした。ジェフは60年代初頭から活躍していたホワイト・ブルーズ・マンの第一人者といっても過言ではない存在。マリアという良き理解者を得て、自分のルーツ・ミュージックを思いっきり形にしたようで、マリアの声質がこのてのオールド・ジャズ系の楽曲にはよくハマるんだよね。


 せっかく夫婦でアルバムを作ってるのに、いわゆるデュエットものがないのが残念。ほとんど『ダブル・ファンタジー』の如く、ほぼ交互に二人のボーカル曲が並んでいます。ギターにはもちろんエイモス・ギャレットが参加。ジェフとエイモスの仲は切っても切り離せないですよね!もちろんこのアルバムでも素敵なギターを聴かせてくれています。


 聴きどころはやはり「BRAZIL」と「GEORGIA ON MY MIND」でしょうかね。「ブラジル」でのギターと口笛のアンサンブルは素敵すぎます。「GEORGIA ON MY MIND」のマリア・マルダーのボーカルが本当に良いです。このホーギー・カーマイケルの名曲をしっとりと歌ってくれていて、本当に艶やかですね。それにここでのエイモスのギター・ソロがたまらなく素敵なんですよ。名曲に名演アリですね。