addsomemusic2005-07-13



 意外かもしれませんが、リトル・クリーチャーズっていう日本のバンドをデビュー以来ずっと聴き続けています。彼らを初めて見たのは大学生の時で「イカ天」に出演していたものでした。「イカ天」といっても最近の若い人は知らないんでしょうね。まぁアマチュア・バンドが出てた深夜番組で、リトル・クリーチャーズは5代目のグランド・チャンピオンでした。当時まだ10代だった彼らのアコースティック・ロックなサウンドに興奮したのを今でも覚えています。その後、デビューしてから今に至るまで唯一リアルタイムで買い続けているバンドだったりしています。


 昔のアコースティック・ロックなサウンドと今では大きく変わってしまいましたが、なぜか彼らの作り出すサウンドには惹かれるものがあります。ほとんど人力音響系といった感じなんですが唯一無二の世界だと思っています。


 今年15周年だそうですね。そのタイミングを見計らったのかどうか分かりませんが4年ぶりとなる新作『NIGHT PEOPLE』がリリースされました。今回もそうですがたぶん全アルバム発売日(もしくは限りなく近く)に買ってるような気がします。15周年といってもオリジナル・フル・アルバムだとこれが4枚目だったりするんですよね。まぁミニ・アルバムやライブ盤も出てますけどね。


 リトル・クリーチャーズは本当に追いかけてたなぁ。今ではそれほどでもないけど、数年前くらいまではたぶんソロ・ワークも含めてコンプリートで揃えてました。ダブル・フェイマスやノイズ・オン・トラッシュはライブにも行ったし。メンバー全員のサインも大事に持ってます。ぜひリトル・クリーチャーズとして広島に来て欲しいものですね。出不精でライブに行かない私でもたぶん行っちゃうと思います。


 そんなリトル・クリーチャーズの新作、聴いていきなりアコギの音が鳴り響いたのにちょっと驚いた。前作『FUTURE SHOCKING PONK』(ライブ盤は除く)がある意味で人力ドラムンベースだったのに対して、今回はあまりにシンプルで地味な印象だったから。それでも練りこまれたアイデアと卓越した演奏力は特筆ものですね。ボーカルの青柳が演奏のほうはスパニッシュ・ギターと12弦ギターのみに絞り込んでるのがこのアルバムの全体のカラーを決定付けてる感じですね。それにしても栗原のドラミングはすさまじいです。前作の『FUTURE SHOCKING PONK』とは対になるような印象で、アルバム・タイトル通り「夜」のイメージが溢れてますね。


 もちろん万人受けするような内容ではありませんが、一度聴いてみるのもよいと思いますよ。