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普段はSSWやフォークといった割と淡白な音を好んで聴いてます。でもたまには濃いものも聴きたくなるわけで、久々にジェシ・エド・デイヴィスを取り出してきました。
1972年リリースの2nd『ULULU』ですが、やはりこれはカッコイイね。確か名盤探検隊シリーズで初CD化されたはず。ジェシ・エドの1stは学生の頃にゲットして好んで聴いていたんで、『ULULU』も本当に欲しいなぁと思っていたんでリイシューされた時は歓喜したなぁ。私はこのCD化の時に初めて聴いたんだけど、その内容の良さにノックアウトされたことは昨日のことのように思い出されますね。名盤探検隊シリーズの中でも1、2を争うくらいの好セールスだったようで、「スワンプ」といったサウンドが再評価されて市民権を得たのはこのリイシューがキッカケでは?なんて思えます。今ではスワンプ最高傑作とまで評価されているようですね。
そんな感じの後追い世代なもんでリアルタイムなことは良く分からないんだけど、当時たぶん売れてないでしょ。ビートルズやクラプトンなんかとも関係があるし、バングラディシュ・コンサートにも参加してるんで決して認知度が低いとも思えないけど、でもこのテのスワンピーなサウンド自体が決して王道ではなかったわけだから、特に日本なんかでは知る人ぞ知る・・・な程度じゃなかったの?
もう1曲目の「RED DIRT BOOGIE, BROTHER」からノックアウトですよね。ブルーズ、ゴスペルといったルーツ臭がプンプンと漂ってます。骨太なギターと彼のルーズなボーカル・・・もうかっこよすぎです。こんな感じの濃いスワンピーな音が終始鳴り響いてるわけなんだけど、彼のアルバムの中では1番オーソドックスな作りで結構聴きやすいと思います。
ジョージ・ハリスンの「SUE ME, SUE YOU BLUES」やザ・バンドの「STRAWBERRY WINE」なんて取り上げてるのも利き所ですが、やはり泣きの名バラード「MY CAPTAIN」の素晴らしさに尽きるでしょうね。レオン・ラッセルのピアノも良いです。個人的には「FATHER ON DOWN THE ROAD」がベスト・トラック。
やはりこれ聴かないとアメリカン・ロックは語れないでしょ的な名盤なんで、未聴の方はぜひ!