addsomemusic2006-06-08



 昨日に引き続きニルソンでも。


 ニルソンの最初の4枚のアルバムはどれも大好きです。とりあえずニルソンを・・・と思われる方には本当にこの時期のニルソンをオススメいたしますね。今日は1968年にリリースされた2nd『AERIAL BALLET』でも。前作が『影絵ショウ』で次作が『空中バレー』・・・このタイトルのセンスってどうなんでしょ。ニルソンの曾祖父がサーカスの団長だったことと何か関係があるんでしょうかね?


 アルバムの内容は前作の延長線にあるような作品。でも明らかにグレードはアップしていると思えるくらいに楽曲のレベルは高いですね。どの曲もポップでチャーミングといった感じ。優しく暖かいメロの曲が揃ってるし、そのどの曲もニルソンの変幻自在な素晴らしいボーカル力によってその魅力を倍増させてくれています。A面頭の「DADDY'S SONG」「GOOD OLD DESK」からグッドタイミーな楽曲の連発に和み度急上昇ですね。ちなみに「DADDY'S SONG」はオリジナルのみでセカンド・プレスではカットされてました(CDではちゃんと収録されてます)。他にもコーラスワークが最高でとろけるような「LITTLE COWBOY」や室内楽的な装飾でニルソンの優しさ溢れた「TOGETHER」やスリー・ドッグ・ナイトのカバーでお馴染みの「ONE」など聴き所満載。でも最大のポイントはやはり「EVERYBODY'S TALKIN'」だろうなぁ。


 この「EVERYBODY'S TALKIN'」はアルバム中で唯一のカバー曲。もちろんフレッド・ニールの曲で映画『真夜中のカウボーイ』の主題歌としてヒットもしました。この曲でニルソンはグラミー賞最優秀男性歌手賞を受賞。もともとはニルソンのオリジナルの「孤独のニューユーク」が候補だったのにボツとなり、その代わりのカバー曲でグラミー受賞とはなんという皮肉なことか。素晴らしいメロディメーカーとしてでなくボーカリストとして評価されてしまったのが個人的には残念でなりません。もちろんボーカリストとしても評価されて当然なんだけどねぇ・・・彼の温かみ溢れた楽曲が大好きなんですよ〜〜〜!