addsomemusic2006-06-07



 今日は日本中の音楽ブログではビリー・プレストンを取り上げてるんだろうなぁ。ご冥福をお祈りいたします。しかし、そんな世間とは全く関係ない我がブログ。いつもマイペースでございます。

 
 大好きなニルソン。まさにグッドタイム・ミュージックという言葉がピッタリなアルバムの数々を残してくれています。1番好きなアルバムは昔から現在に至るまで一貫して『HARRY』なんですが、その次といわれれば1967年にリリースされた記念すべき1st『PANDEMONIUM SHADOW SHOW』になります。


 とてもデビュー・アルバムとは思えないくらいにしっかりと作りこまれた素晴らしいポップ・アルバム。フィル・スペクターのもとでも活動していたように優れたソングライティングがここでも顕著。それよりも彼の抜群の歌唱力が特筆ものでしょう。七色の声・・・とはよく言ったもので、様々なタイプの曲を巧みに歌い分け、自身によるハーモニー・ワークといいボーカル・アルバムとしても優れた1枚だと思います。


 楽曲はいかにもニルソンらしい懐かしさを感じさせながらも都会的で洗練された味わい。オールドなようで新しい・・・なんとも魅力的で暖かい楽曲が多いんですよね。それにこの1stでは特にビートルズの影響を強く感じさせます。もちろんビートルズの曲を2曲取り上げているだけでなく、メロやサウンドに強烈にインスパイアされてます。もちろん物まねなんかではなくニルソンの圧倒的な個性にビートルズのスパイスを振りかけた感じというったところ。


 後に多くのアーティストにカバーされることになる「1941」「WITHOUT HER」やモンキーズが取り上げた「CUDDLY TOY」などニルソンの代表曲といってもよい楽曲が収録されてるのも嬉しいですよね。ビートルズの「YOU CAN'T DO THAT」も単なるカバーで終わらないアイデアが満載された素晴らしいデキ。だってビートルズの楽曲が14曲も散りばめられてるんだから恐れ入ります。「SLEEP LATE, MY LADY FRIEND」「WITHOUT HER」でのボーカルはこのアルバムの中で最大の聴き所だと思います。ラストは「RIVER DEEP-MOUNTAIN HIGH」のカバーで厚みのあるサウンドにニンマリですね。


 このアルバムを聴いたジョン・レノンがいたく感動してニルソンに国際電話をかけたというのは有名な話し。その後のニルソンとジョンの親交も有名だけど、ちょっと行き過ぎだよなぁ(笑)。