addsomemusic2006-06-23



 先日購入したポカスカジャンの『KING OF BEST』がなんとも楽しい。テレビでの露出も増えて認知度も増したコミック・バンドの結成10周年記念ライブを収録したライブ盤。私は別にコアなファンではないんだけど、その音楽性とパロディ精神がツボにはまる存在で結構好きなんですよね。ライブならではの「活きの良さ」をそのまんまパッケージした感じなのがとてもよいです。やはり彼らの「良さ」を伝えるには「ライブ」という形がベストでしょうね。


 CDに収録されたのは全28曲。メドレー形式のもあるんで単純に曲数だけカウントするともっとですね。ライブ自体は彼らのレパートリーを「50音順」で次々とネタを繰り広げるというもの。単純にもうそれだけで51曲になるわけだからかなりの曲数がカットされてるようなんですよね。ここは2枚組仕様でライブを完全パッケージして欲しかったなぁ。


 バック・バンドにバンバン・バザールを従えての最高に楽しいライブ。彼らは確かにコミック・バンドで、下ネタも含めて、面白い歌詞や言葉遊びが大きなポイントになってますが、それだけじゃなくて彼らのベースともいえる様々な音楽ジャンルの下地が整っているのが一番の魅力だったりします。確かにアリスや永ちゃん美空ひばり、武田鉄也、都はるみ松山千春・・・のパロディなんてのは大衆ウケするネタだとは思うんだけど、それらを表現するサウンドがジャズだったりボサノバ、ブルーズ、ケチャやインドまであまり大衆ウケするとは思えないサウンドでパロってるのがなんとも面白い。洋楽のパロディ・メドレーの中にビートルズイーグルスらのヒット曲に混じってキング・クリムゾンの「21世紀の精神異常者」まで取り上げているのには個人的には面白かったなぁ。そんなわけでポカスカジャンってのはお笑い好きよりも音楽好きに好まれるコミック・バンドなんじゃないのかなぁと痛感いたしました。


 どれもニヤリとさせられるネタばかり。個人的に「早口言葉フリージャズ」や「インドだよ全員集合」には大笑いしてしまった。「早口言葉フリージャズ」なんてどこがフリー・ジャズなんだよ・・・なんてのはこの際、置いておきましょう。こんなのは雰囲気モノですからねぇ。マジでウケた。後半の「ポカスカ・ロックメドレー」では様々な洋楽が面白アレンジで飛び出すんだけど、イーグルスの「ホテル・カリフォルニア」と島津ゆたかの「ホテル」のミクスチャーには爆笑。「リアル・ツイスト&シャウト」もその単純さに一人大笑い。でもこれらも元ネタを知ってて初めて笑えるものだから、彼らのネタに対応するには最低限の洋楽の知識は必須なんでしょうね。多少の洋楽知識があれば単純に楽しめます。


 さて実は明日はポカスカジャンの広島公演。う〜ん、行きたいなぁ。でもチケットとか取ってないし。当日券があるようならふらっと行ってみようと思っています。