addsomemusic2006-09-02



 ロッテン・ハッツの1992年にリリースされたメジャー・デビュー第1弾の『SUNSHINE』。満を持して・・・かどうかは記憶に薄いけど、遂に来たか!といった印象は当時あったなぁ。路線としてはインディー盤と全く同じアメリカン・オールドタイミーな世界。もちろんインディー盤と違って録音もしっかりしていてアレンジもよい。まぁお金かけて作ってるだけのことはある(笑)。なにはともあれ、ロッテン・ハッツってどんなバンド?って聴かれると、このアルバムを差し出します。それくらいバンドとしてのまとまりもあるし、ただ古臭い音楽をやってるだけではない個性を十二分に感じさせてくれます。


 「WALK RIGHT IN」「T-BONE SHUFFLE」の2曲のカバー以外は全てオリジナル。このカバー2曲はインディー盤にも収録されていました。もちろん録り直しはしているものの、2曲のカバーを再度収録というのが面白い。彼らの方向性を明確に打ち出すためにこのカバーを再録したのかな?もちろんこのオールドタイムなカバー曲と並んでも全く違和感を感じさせないグッドタイミーなオリジナルこそに彼らの真髄を感じさせてくれるんですけどね。


 ロッテン・ハッツの最大の魅力は片寄と木暮のオリジナル曲の良さにあると思うんですよ。それらの楽曲を表現するためのちょっと甘めな片寄のボーカルと、低音がパンチの効いた真城めぐみのボーカル、そして軽快なギター・サウンド。これらのバランス具合がロッテン・ハッツだったわけで、そのどれかが欠けてもロッテン・ハッツは成立しないんですよね。彼ら自身の明確な方向性が上手く形としてまとまった素敵なアルバムだと思います。


 真城のドスの効いた低音が最高な「LINBO」や60年代ポップス的なコーラスがキュートな「DRIVE」、思い切りジャグ・バンドしてる「STRLIGHT」とか大好きです。個人的にはもっと真城めぐみがリードを取ってくれる曲があればいいのになぁ・・・と思うんだけど、現実的にバンドの顔とも言えるメイン・ボーカリストとしてはキビシイかなぁ・・・と。いや、もちろんボーカル力が劣るとかではなくて、ルックスが・・・片寄はカッコイイしね(笑)。全国の真城ファンの方、失礼いたしました!