addsomemusic2006-11-22



 なんとなくMICHAEL ANGELOの『MICHAEL ANGELO』を取り出して聴いています。1976年リリースの唯一のアルバム。確か近年、未発表曲を集めたアルバムも出てましたが未聴。オリジナルは目玉が飛び出るような激レア盤ですが、私には安価な再発盤でじゅうぶんです。別にサイケ・コレクターでもないもんで。


 なかなかメロディアスでハイトーン・ヴォイスで漂うかのように歌が紡がれていきます。ひとことで言えばこれぞドリーミー・サイケといったところでしょうか。ボーカルの線の細さからなのか、自主盤ならではの録音のせいなのか聴いててなんだかとても落ち着かない。なんとも不安定な感覚が漂うアルバム。それでいて美しさと儚さが溢れかえっています。これをサイケデリックと言わなくて何がサイケなのか!といったところでしょうか(笑)。


 基本的にはSSWスタイル。メロウでドリーミー、そんな言葉が一番しっくりくるんでファズ全開サウンド=サイケと思っていると困るんですが(笑)。まぁ普通に良い曲が揃ったアルバムといえばそれまでなんですが、聴いてるうちに、ジャケに映る虚ろな目をした男の内面に潜む小宇宙の如く、どこまでも無限の世界が頭の中でグルグルと回りだします。危険です。


 だからといって愛聴盤ではないです。基本的にはいたってオーソドックスなSSWやフォークが好きな人なもんで。でも時折無性に聴きたくなるんですよ。そんな時って、もしかしたら自分自身が精神不安定なのかもしれないですね。


 愛聴盤ではないけど、良いアルバムだと思います。SSWの裏名盤で取り上げようと思ったけど、さすがにちょっと違うかなと(笑)。