addsomemusic2005-01-16



 ソフト・ロックってのも日本特有の造語なのかな?一時期巻き起こったソフロ・ブームも日本だけの現象。アメリカから現地では格安だったアナログが大量に日本に舞い込んできたことでしょうね(笑)。


 ピチカート・ファイヴとか渋谷系(死語)のアーティストやDJ達によって再評価され日本でもロジャー・ニコルズを始め本当にたくさんのソフト・ロックの名盤がCD化されました。ほとんど重箱の隅をつつくまで掘り起こされたような気もしますが、そんなブームの中で喜んでCDを買い漁っていたのは他ならぬ私なんですけどね(笑)。


 いわゆるソフト・ロックで好きなのは?って聴かれたらETERNITY'S CHILDRENとSALT WATER TAFFYと答えるんだけど、それらに全く劣らず並んで大好きなグループがFREE DESIGNですね。音楽的なセンスやアレンジの素晴らしさはソフロ系の中でも群を抜く素晴らしいグループだとも思ってます。個人的にはフリー・デザインはソフト・ロックでなくフォーク・サイケと呼びたい雰囲気なんですけどね。


 『KITES ARE FUN』は1967年リリースの1stだったかな。オリジナルはかなりレアですがこんな素晴らしいアルバムがCDで容易に聴けるってのは本当に嬉しいですよね。男2女1のデドリック3兄弟という編成。さすがに兄弟なだけあって3人の絶妙なハーモニーが最大の聴き所です。それに彼らのオリジナルがとても良いんですよ。なんとも都会的で洗練された感じがします。またアレンジがとても複雑なんだけど、そんな風に聴こえないのが彼らのセンスとテクニックの賜物なんでしょうね。


 デビュー曲(だったっけ?)の「KITES ARE FUN」は文句なく名曲。彼らの代表曲といってもいいですね。複雑なアレンジにトランペットの音色が素敵過ぎる「THE PROPER ORNAMENTS」も大好きな曲。「59TH STREET BRIDGE SONG」や「MICHELLE」といったカバーも秀逸です。


 フリー・デザインにハズレなし。他のアルバムも全て素敵な出来栄えです。たぶん全アルバムがCDで買えるはず。未聴の方はぜひ!