addsomemusic2005-01-17



 いまから10年くらい前にいわゆる「渋谷系」なる音楽がブームでしたね。フリッパズ・ギターやピチカート・ファイブあたりのサウンドやその周辺の人達を称してそう呼んでいたわけで、80年代のネオアコあたりの音に影響を受けたサウンドが多かったのかな。もちろんそれが全てではなく、かなり拡大解釈はされてました。私自身もそのブームに乗っていろいろ聴いていたなぁ。


 その系統で一番最初に買ったアルバムはフリッパーズ・ギターの『海に行くつもりじゃなかった』でしたね。当時雑誌かなんかで見て気になって買ったような記憶があります。まんまとフリッパーズ・ギターにハマってしまった私はその周辺の音を漁り始めるわけですよ。これが大学生の頃だなぁ。


 そんな中で当時これはカッコイイと思ったのがオリジナル・ラヴでした。あんまり私の周りで好きな友達はいなかったんだけどねぇ。田舎でしたからね(笑)。そんなオリジナル・ラヴも好きで聴いていたのは『風の歌を聴け』までだったかなぁ。それ以降はたぶん買っていないと思います。


 そんなオリジナル・ラヴで一番好きなのはインディー時代にリリースした『ORIGINAL LOVE』でした。何年のリリースなのかよく覚えてないけど、80年代終わりか90年代頭のはず。渋谷系を代表としたネオアコっぽいサウンドではなく、ここで聴けるのはなぜかジャンプ&ジャイブやスウィンギーなサウンド。今風にいえばアコースティック・スウィング的な要素が盛りだくさんなイカしたアルバムでした。さすがにインディー盤らしく、作りは荒いんだけど、それが生々しくってめちゃくちゃカッコイイんですよね。その後1st『LOVE! LOVE! & LOVE!』にも収録される「BODDY FRESHER」や「ORANGE MECHANIC SUICIDE」といったオリジナルが聴けますが、これが最高にカッコイイです。やっぱりインディー盤ならではの息遣いってのがありますよねぇ。


 田島貴男のセンスの良さはそのメロディだけにとどまらず歌詞にもよく表れてますよね。「ORANGE MECHANIC SUICIDE」なんてタイトルからしてヤバイでしょ。それに「X'MAS NO HI」なんて、クリスマスがこなくてシャクだから隣の家に火を付けた・・・という恐ろしいもの(笑)。最高です!