addsomemusic2005-08-23



 『THE FIFTH AVENUE BAND』『OHIO KNOX』『PETER GALLWAY』の3枚のアルバムはピーター・ゴールウェイのリプリーズ3部作と言われていて内容はどれも本当にどれも素晴らしいとしか言いようがないもの。昨日はフィフス・アヴェニュー・バンドを取り上げたんで今日はオハイオ・ノックスでも。


 オハイオ・ノックス名義で1971年にリリースされた『OHIO KNOX』はピーター・ゴールウェイがフィフス・アヴェニュー・バンド解散後にリリースした実質的なソロ・アルバム。裏ジャケにダラス・テイラー、ポール・ハリス、レイ・ナポリタンと共に4人で映ってる写真があってほとんどバンド名のような感じですね。まぁアルバムのサウンドもバンド志向の音で、3部作の中では一番ロック色が濃いとも思います。ちなみにオハイオ・ノックスは当時の彼のニックネームのようなもんです。


 全曲ピーター・ゴールウェイによる楽曲でクオリティは本当に高いです。フィフス・アヴェニュー・バンドで聴かれるような洗練されたサウンドも健在で、しっかりとしたバッキングでメリハリがあって本当によく出来たアルバムだと思います。リプリーズ3部作の中ではこれが一番好きという方も多いのではないでしょうか?


 1番の聴きどころは「LAND OF MUSIC」でしょうか?これはケニー・アルトマンとともに組んでいたストレンジャーズでの1966年にリリースした唯一のシングル曲の再録。フィフス・アヴェニュー・バンドのアルバムにも収録していた「CALAMITY JANE」の再録もロック色を増してるし、ジャジーな「THERE COMES A TIME」あたりはいかにもニューヨークっぽい。「GIVE ME JOHN FORD」で聴かれるハーモニカはたぶんジョン・セバスチャンのものでしょう。この曲なんて本当にジョン・セバスチャンっぽくってニンマリです。


 ちなみにこのアルバムのバックを固めるダラス・テイラー、ポール・ハリス、レイ・ナポリタンはジョン・セバスチャンのファースト『JOHN B. SEBASTIAN』と同じ。オハイオ・ノックスにはジョン・セバスチャン自身も参加してるんで合わせて聴いてみるのも面白いと思います。


 また録音はサイラス・ファーヤー(元MFQ)の自宅。ここらあたりのミュージシャン同士の繋がりがとても面白いですよね。