addsomemusic2005-11-10



 今回取り上げるのはRAY MATERICKの1972年リリースの『SIDESTREETS』。裏名盤というには失礼な素晴らしすぎるアルバムだし、SSW好きには認知度も高い名盤だと思います。これは彼の1stで、いまでも現役で多くのアルバムをリリースしている彼の作品の中では一番レアかもしれませんね。


 カナダのSSWで、日本での知名度に対し、現地ではけっこう有名なSSWのようです。まぁこれだけ良い内容のアルバムを何枚もリリースしてるわけだから当然なんでしょうけどね。個人的にこの1stは大好きで、内容もさることながらそのジャケの渋さが本当にカッコイイですよね。アーシーでスワンピーな肌触りはジャケそのままという感じ。彼のしゃがれたボーカルがうまく合ってます。


 70年代前半のマイナーなSSWらしいシンプルな演奏で終始してますが、カナダらしいちょっと哀愁味を感じさせて、とても心に染み入る素晴らしい歌の数々を聴かせてくれます。もちろん全曲が彼自身の手による楽曲で、どれもグッとくる良いデキ。アコギの音色が気持ちよい「ONE THING I'LL NEVER ASK IS WHY」やアップテンポでブルージーな「FINAL FIRE」、A面ラストを飾るシンプルで飾り気のないのに本当に染みる「GOODBYE」や「MORNING SONG」、ロック色の濃い「CHERYLEE ROSE」などなど捨て曲ナシですね。


 ジャケ名盤度120%のアルバム。個人的に「良いジャケにハズレなし」と思ってるんで、これもそんな1枚。ぜひジャケ買いしてみてください。


 追記:この「SSWの裏名盤」の基準は何度か書きましたが「シンガーソングライター名盤700」本に掲載されていないアーティストだったんですが、よくチェックしてみるとRAY MATERICKの他のアルバムが掲載されてました。すいません。でもやっぱり裏名盤だと思いますよ(笑)