addsomemusic2005-11-18



 いつも男性アーティストと取り上げることが多いんで女性にしようと思ってピックアップしたのがMELISSAの1970年リリースの『MELISSA』なんですが、今ちょうど聴いてるんだけどこれって「SSWの裏名盤」なのか「サイケ&アシッドの薫り」なのか悩んじゃった。基本的にフォーク系のSSWなんだけど、そこに流れるサウンドはアシッド・フォーク的な感覚も感じ取れます。まぁどちらでもいいんですけどね。前回が「サイケ&アシッド〜」だったんで今日は「SSWの裏名盤」にしておきます。基本的に自分の中では大きな区分けはないんですよ(笑)。


 2曲を除いて全て彼女自身による楽曲。シンプルなサウンドで固められていて、彼女の作り出すメロディがなんともアシッド的で素晴らしい。特に1曲目の「COME TAKE ME」のクールなこと。続く「MEDICINE MIXIN'」はグッドタイミー色があるもののどこか陰りがあります。曲の展開も面白い楽しめる1曲。美しいイントロから歌が始まり段々とテンポがあがっていく「HELP ME」、ジャジーな「BROTHER, CAN YOU SPARE A DIME?」・・・など良い曲ばかりです。


 自作曲以外で目を引くのがビートルズの「I WILL」のカバー。このカバーがかなり秀逸なんですよね。収録された多くの曲がギター中心だったのに対して、このカバーはイントロからピアノとストリングスが鳴り響いています。メロディを大きくくずすことなく緩急をつけて丁寧に歌われていて、個人的にかなり好きな曲だけに思わずニンマリなカバーでした。