addsomemusic2005-11-23



 21日の日記にも書いたけど、今日取り上げるアルバムも一昔前なら「裏名盤」。でも今ではSSWの名盤に昇格していますね。SSWの名盤というよりも個人的には5本の指に入るくらい愛して止まないアルバムがこのアルゾの『LOOKING FOR YOU』だったりします。


 アルゾに『LOOKING FOR YOU』なんてアルバムがあったの?と思われる方もいるかもしれませんが1971年にAMPEXからリリースされたアルゾ生前の唯一のアルバムです。後にBELLからジャケが変更されてタイトルも『ALZO』として再発されました。CD化された時もこのBELL盤仕様だったんで『ALZO』といったほうが馴染みが深いかな?内容は両方とも全く同じものです。


 アルゾ&ユーディーンのアルバムは時のフリーソウル・ブームの中でかなり早い時期にCD化されました。そのアルゾ&ユーディーンのアルバムも好評で今でも人気盤の一つです。そうなるとアルゾ唯一のソロ・アルバムもCD化されるのでは?と思ってたんだけどこれは本当に長く時間がかかったなぁ。


 アルゾのソロを初めて聴いてからもう10年は経ったかな?今でも聴く度に「あ〜名盤だなぁ」とシミジミ思ってしまいますね。彼の代名詞ともいえる12弦のカッティングと時折飛び出すファルセット。これが最高にイカしてて、まさにアコースティック・グルーヴを醸し出していますね。ボブ・ドロウのプロデュースの功績も大きく、フォーキー、ジャジー、ブラジリアンな魅力まで凝縮された非の打ち所がない名盤だと思います。


 オープニングを飾る「COUNTRY」でもうノックアウトです。爽やかで胸がキュンとなるような名曲。続く「DON'T ASK ME WHY」「WITHOUT YOU GIRL」と頭の3連発は強力ですね。ファルセット炸裂のグルーヴィーな「JUST CAN'T GET ALONG」も鳥肌モノ。ジャジーな「SOMETIMES」、メロウな「YOU'RE GONE」、12弦のピッキングによるフォーキーな「LOOKING FOR YOU」と捨て曲なしです。


 この『ALZO』のリイシューに奔放された長門芳郎氏のご尽力には本当に頭が下がります。CD化への経緯もCDのライナーで読めますんで、ぜひアナログなんかではなくCDを買ってやってください。また当時オクラ入りしていた幻のセカンド『TAKIN' SO LONG』もCD化されています。こちらのライナーは涙なくして読めないような素晴らしいライナーです。今までこれほど感動したライナーは読んだことがないんで、まだ未聴の方はぜひ!もちろん内容も素晴らしいです。