addsomemusic2005-11-24



 SSWものでも割りと和み系が好きだったりするんですが、CHET NICHOLSの1972年にリリースされた『TIME LOOP』はそんな和み系とは対極に位置するSSWアルバムだと思います。


 ほとんどがアコギ1本による弾き語りの曲が多いし、そのクールで研ぎ澄まされたような歌にはアシッド・フォークといったほうが近いのかもしれません。でも全曲彼自身による楽曲で、そのレベルは非常に高いんで「SSWの裏名盤」で取り上げておきます。


 ほとんどの演奏も彼自身の手によるもので、単にアコギのカッティングでもなんだか音が研ぎ澄まされてるんですよね。本当にカッコイイです。SSWやフォークというサウンドなんだけど、ここで歌われてる歌は間違いなくロックです。


 オープニングの「ELECTRA」でもうノックアウトです。ここでの演奏やコーラスなどもう完璧でしょ。アコギのカッティングにピアノ・・・そのどれもがクールにグルーヴしています。かっこよすぎ。ブルージーに始まる「THE BALLAD OF DIAMOND JOE」もスゴイ。最初は弾き語りのブルーズかな?と思ったら次第にいろんな音が被さって厚みのある最高にイカしたサウンドへとなだれ込みます。これまたかっこよすぎですね。「TIME LOOP」は唯一他のアーティストとともに演奏したバンド・サウンド。ピアノが前面に出ていて、そのピアノがニッキー・ホプキンス!これまたかっこよすぎ!


 SSWやフォークのアルバムで「かっこいい!」と思えるのってあまりないですよね。このCHET NICHOLSは本当にかっいい!と言えるアルバムだと思います。激オススメ!