addsomemusic2006-04-15



 なんとなくロリー・ブロックの『RORY BLOCK』なんぞを聴いております。今もう夜の0時過ぎなんで、「真夜中ジャケ」な音楽でも聴こうと思ったわけですよ。1975年リリースのファーストなんだけど、その内容はあまり真夜中向けではないなぁ(笑)。


 ロリー・ブロックといえば、70年代終わり頃にはウッドストック一派との繋がりもありマッド・エイカーズのアルバムにも参加していました。その後はジョン・セバスチャンのプロデュースでアルバムをリリースしたり、コンスタントに渋くかっこいいブルージーなアルバムを多数リリースしていますよね。ギター・テクも素晴らしい、まさにブルーズ姉ちゃんって感じ。でもこの1975年のファーストではその後のブルーズ姉ちゃんって感じではなくポップス路線の仕上がりになっています。


 スティーヴ・カッツがプロデュースというのに「おっ」と思われる方も多いかも。後のアルバムではブルーズ・カバーが多いけど、ここでは全曲彼女のオリジナル曲というのに驚かされます。しっかりとアレンジされた楽曲に、彼女のパンチの効いたボーカルは甘く流れてしまいそうなところを、うまく押さえてますね。ソウルフルといった感じのほうが近いのかもしれません。楽曲のレベルもどれも悪くない。


 1番の魅力はやっぱりジャケかな(笑)。月に腰掛けた若きロリー・ブロックのワンピ姿は素敵すぎます。この頃はまだ25才くらいかな?早いデビューではないけど、初々しいながらも、後を予見させる力量は確かに伝わります。


 全然話しは変わるけど、友人に焼いてもらった柳家小三治の『子別れ』を本日ようやく聴きました。『子別れ』は割と人気の噺で、私も大好きなんですよね。普通『子別れ』といえば下の「子は鎹」ばかり演じられますが、柳家小三治はなんと上中下と通しで語ってくれています。CDで2枚組。まさに熱演といってもよい素晴らしいデキなんだけどこの録音時はなんとネタ下ろしだったそう。天才ですね。実は『子別れ』を通しで聴くのは初めて。大好きな噺だけにとても素晴らしかった。やはり下はいいよなぁ。噺の内容なんてもう分かってるのに思わず涙ぐんでしまいました。あ〜1983年9月1日・・・生で見たかったと本気で思える素晴らしい高座でした。