addsomemusic2006-06-17



 久々にバーズなぞ取り出して聴いてます。それも1965年リリースの1stの『MR. TAMBOURINE MAN』なんですが、これ聴くのって数年ぶりだなぁ。でも聴くと思わず一緒に口ずさんでしまうくらいにポップで素敵なフォーク・ロックの連発にウキウキしてきちゃいます。本当によく聴いたアルバムです。


 バーズに駄作なし。アルバムをリリースするたびに新しい一面を見せてくれるバーズ。フォーク・ロックだったりラーガ・ロックだったりカントリー・ロックだったり・・・そのどれもが時代に先駆けた音楽性だったのが驚愕の事実。永遠のワンパターン・バンドではなく常に新しいものを追いかけていたバンドだと思います。60年代という時代ならではだったのかもしれませんね。


 この時のバーズはジム・マッギン(ロジャー・マッギン)、クリス・ヒルマン、ジーン・クラーク、デヴィッド・クリスビー、マイク・クラークというメンバー。今ではすごく豪華なメンバーだとは思うけど当時はみんな若かったからね。実際にシングル・ヒットした「MR. TAMBOURINE MAN」の録音で演奏してるのはロジャー・マッギンくらいという話し。この1stもマッギン色が濃いし、彼の代名詞ともいえる12弦の演奏も印象的。それに初期のバーズには欠かせないボブ・ディランの楽曲を4曲も取り上げているのも注目すべきところかな。


 アルバム・タイトル曲を初めディランの曲は本当に粒ぞろい。ディラン自身がぶっきらぼうでルーズな歌唱法をとっているので、しっかりとしたアレンジでストレートに歌うバーズ・バージョンを聴くと本当に良い曲なんだなぁと実感します。


 イントロから印象的な「MR. TAMBOURINE MAN」はもはや定番中の定番だけど個人的には「ALL I REALLY WANT TO DO」の解釈には悶絶しました。ベスト・トラックはジーン・クラークによる「I'LL FEEL A WHOLE LOT BETTER」だと初めて聴いた高校生の頃から一貫して変わりませんね。典型的なフォーク・ロック・チューンなんだけど、このメロディの見事なこと。モロにツボなんですよ。今日久々に聴いて、やはり名曲だと再認識いたしました。