addsomemusic2006-07-09



 書いてる本人も忘れかけてたジョン・セバスチャンの細道(笑)。時々はセバスチャン関係を取り上げないとね。で、ただいまのBGMはアップしてるジャケのアルバム。ラヴィン・スプーンフルのオリジナル・アルバムをお持ちの方なら、このジャケを見ると「なんだ〜『EVERYTHING PLAYING』の裏ジャケじゃんか〜」とすぐに分かると思います。でもこれ裏ジャケではなくれっきとした表ジャケ。


 これは1968年にリリースされた日本盤で『MONEY / NEW SPOONFL SOUND』というアルバム。内容はジャケの通り彼らの4枚目『EVERYTHING PLAYS』です。オリジナルと日本盤はジャケ違い・・・なんてのはよくある話ですが、でもわざわざ裏ジャケを表にしなくても・・・と思うんですけどね。あの変なイラストがよほどお気に召さなかったんでしょうねぇ。でもあのイラストはジョン・セバスチャン自らが描いた絵なんで、そんなに邪険にして欲しくないんですよねぇ(笑)。


 オリジナルの『EVERYTHING PLAYS』と比べてみるとジャケの他に、曲順に違いがあります。A面の1曲目に「MONEY」そしてB面の1曲目に「SHE IS A MYSTERY」が配されていて、当時のヒット2曲が両面の頭になっています。でもねぇ、やっぱりA1は「SHE IS A MYSTERY」でしょ。なんで「MONEY」なのさ?アルバム・タイトルまで・・・なんて思わなくもないけど、単に当時の最新ヒット曲が「MONEY」だったからという安直な理由なんですよね。仮に「SHE IS A MYSTERY」のほうが「MONEY」よりも後にリリースされていたらアルバム・タイトルも『SHE IS A MYSTERY』になっていたのでは?と思います。おかげでB1が「YOUNGER GENERATION」で始まるという至福の瞬間が薄れてしまいました。


 アルバムのサブ・タイトルにNEW SPOONFUL SOUNDとあるのは、オリジナル・メンバーのザル・ヤノフスキーが脱退し新メンバーでこのアルバムからジェリー・イエスターが参加してるからでしょうね。ちなみにこのジャケは後のベスト盤にも使われてます。それにしてもここに映るメンバーのなんと垢抜けてること。『DO YOU BELIEVE IN MAGIC』に映る姿と洗練具合が格段に違ってます。60年代という時代の急激な変化なんでしょうね。


 ラヴィン・スプーンフルの4枚目のアルバム『EVERYTHING PLAYS』なんですが、実はオリジナル・ジャケ仕様では日本盤はリリースされていないんですよね。60年代に日本でリリースされたラヴィン・スプーンフルのアルバムは全て日本独自の編集によるものだったし、オリジナル仕様で初めてリリースされた70年代も最初の3枚だけだった。80年代にもアナログの再発があったけどここでも4枚目は見送り。ジョン・セバスチャン脱退後の『REVELATION: REVOLUTION '69』ですら日本盤がリリースされてるっていうのに!


 結局、ジョン・セバスチャンによるイラストのジャケで日本盤がリリースされるのはCD化された時が最初でした。なんとも不遇なアルバムのような気がしてならないです。まぁ確かに個人的にもラヴィン・スプーンフルは3枚目までなんですけどね(笑)。