addsomemusic2006-07-27



 今回はJAMES LEE STANLEYの1973年にリリースされた『JAMES LEE STANLEY』でも。これがたぶん1stでWOODEN NICKELからのリリース。いかにもWOODEN NICKELらしい肌触りのアルバム・・・ってよく分からないか(笑)。


 JAMES LEE STANLEYはアルバムを何枚もリリースしてるし、割と知名度はあると思ってたんですが、手持ちの「シンガー・ソングライター名盤700」本に取り上げられていないんですよね。ちゃんと取り上げてあげないと可哀相だよ。よいアルバムが多いのにね。後にAOR色を強めていきますが、ここではアコギ主体のフォーキーSSW色が濃い。70年代前半によくあるタイプのSSWでポップな感触もあってとても聴きやすく楽しめる1枚だと思いますね。


 参加メンバーが豪華で、LARRY CARLTON、JIMMY GORDON、RUSS KUNKEL、DOUG DILLARD、GIB GUILBEAU、JOHN BATDORF、MARK RODNEYらの名前がクレジットされています。JOHN BATDORFは後に一緒にアルバムも作るようになりますね。バンジョーフィドルでDOUG DILLARDとGIB GUILBEAUが参加してますが、それほどカントリー色が濃いわけではないです。まぁ70年代のUSのSSWは多かれ少なかれカントリーの影響は切り離せないんですけどね。まぁその比率が高くなると日本ではウケないんですよね(笑)。


 しっかりとしたバンド・サウンドの「RUNNIN' AFTER YOU」からスタート。こんな曲を聴くとウエストコーストだなぁ・・・なんて思っちゃいますね。一転アコギの音色が響き渡る「NO TRACE」はブルージー魅力を振りまいてくれます。ハーモニーが素敵です。STEPHEN BISHOPの「EVERY MINUTE」はピアノ中心の音で、しっとりとした歌心を聴かせてくれます。B面の1曲目を飾る「AFTERNOON RAIN」がなかなか琴線に触れるようなメロディで、まさ個人的なベストトラックだったりしています。続く「THERE IS A WOMAN」も同タイプの曲でこれも捨てがたい。こんな甘いメロの曲には目がないんですが、だからいつも地味好みって言われるんだろうなぁ(笑)。


 イラストのジャケも可愛らしいし、素敵なアルバムなんで機会があればぜひ。安いですから(笑)。