addsomemusic2007-06-09



 私のようなウッドストックサウンド好きにはKAREN DALTONの『IN MY OEN TIME』は本当に素晴らしく響き渡ります。ザ・バンドの諸作やハッピー&アーティ・トラウムなどと遜色がないというのは買いかぶりすぎ?これは1971年リリースの2nd。1969年にリリースされた1stは更にシンプルでややアシッドなテイストを感じさせるアルバムだったけど、この2ndではベアズヴィルのスタジオでも録音されていて、バックのメンツともども、なかなかアーシーでウッドストックならではの土の香りが漂う素晴らしい仕上がりになっています。


 彼女はSSWではなく、他のアーティストの作品やトラディショナルを歌いフォーク&ブルーズ・シンガーといったところ。ビリー・ホリデイを引き合いに出されるように彼女の個性的なボーカルと独自の感性で、取り上げた曲を自分の唯一無二ともいえる世界観で表現してくれます。確かに彼女のボーカルには好き嫌いがハッキリ出るようなもんだと思いますが、これがハマルと抜け出せない(笑)。


 ハーヴィー・ブルックスをプロデュースに迎え、バックにはビル・キース、ジョン・ホール、エイモス・ギャレットといった錚々たるメンツが揃っています。このしっかりと地に足が着いた演奏にはウッドストックの真髄を見出せますよね。そして彼女の個性の一面でもあるバンジョーの弾き語りなんてのもあります。


 取り上げておる曲も興味を掻き立てられるものが多いですよね。ディノ・ヴァレンテの「SOMETHING ON YOUR MIND」、ポール・バターフィールドの「IN MY OWN DREAM」、ザ・バンドの「IN A STATION」などなど。今ではR&Bの古典ともいえる「男が女を愛する時」も秀逸なカバーですね。どれも本当に素晴らしいです。


 CDでリイシューされたのは知ってましたが、その時に4曲ものボーナス・トラックが付いたようです。全然知らなかったよ。
 

IN MY OWN TIME+4 BONUS TRACKS

IN MY OWN TIME+4 BONUS TRACKS