addsomemusic2007-06-12



 見て!この可愛らしいジャケを。こんなジャケは名盤に違いないですよね。JACK LUCKINGの『LIFE』はジャケ以上に素敵な音が詰まったアルバムです。何年のリリースかよく分からないけど、たぶん70年代前半では?ARTRONICSというレーベルからで、このレーベルはクリスチャン系の専門レーベルだと思うんで、このJACK LUCKINGのアルバムもその系統なのかな?英語が全然分からないんで定かではありませんが。まぁそんなことは抜きにしてとても素敵なSSW〜フォーキー・アルバムだということに間違いはありません。


 全曲彼のオリジナルで、歌とアコギを中心にバックが支えるといったいかにもシンプルなSSWスタイル。JACK LUCKINGはギター弾きですが、全体的にピアノが大きく活躍していますね。それに彼のなんともまろやかなボーカルが、素朴なメロディの楽曲にうまくハマってるんですよね。彼のやや線の細いボーカルと全体にエコーが聴いたようなモコモコとした音質が幾分フォーク・サイケな様相を漂わせています(笑)。


 オープニングを飾る「BLOOMING FLOWER」からしてなんとも淡々とした曲なんですが、ピアノの使い方が心地よく、バックに薄くハーモニカが鳴ってるのがいいんですよ。優しさに溢れたようなサウンドにウットリいたします。ややカントリー・タッチな「OLD COUNTRY SONG」、ほんの気持ち軽快な「LIFE BALOOM」ではかすかにコーラスが入るというなんとも奥ゆかしいこと。ピアノを中心とした「JULIE ANN」、アコギのアルペジオを効かせた「I WANT YOU TO KNOW」・・・どれも心安らぐようなメロディ・ライン。すごくアッパーな曲があるでもなく、しっとり聴かせるバラードがあるわけでもありません。どの曲も同じようなタイプばかりなんですが、これがなかなか丁寧に作りこまれてて、飽きずに聴けます。フワフワとしたような気分にさせてくれる不思議な魅力が詰まっています。これが彼の個性でもあり、このアルバムの最大の魅力なんでしょうね。


 フォーク・サイケのレア盤としてその筋の方には認知されてるようなアルバムなのかもしれませんが、普通のSSW〜フォーク好きの方にも聴いてもらいたい1枚。なんともいえぬ心地よさに聴き惚れることでしょう。激オススメ!