addsomemusic2008-02-15



 マイミクの方々が「THE BAN道」として、ザ・バンドとの出会いやらなにやらを書いていたんで私もマネして書いてみます。マイミクの方々のを読んでて思ったのは、やはりリアル・タイムでザ・バンドと出会った方々にはそれぞれ「物語」があるんだなぁと思いましたね。それがザ・バンドの『ISLAND』とか最後の時期でもやはりリアル・タイムですもんなぁ。言葉のひとつひとつに説得力があるんですよ。


 私は1970年生まれなんで、洋楽を真剣に聴き始めた高校生の頃は既にザ・バンドは解散していました。ラスト・ワルツはもちろん、再結成ライブですら過去の話だったんですよね。こんな私の「THE BAN道」には何の「物語」も「説得力」もない。ただ、言える事は私が高校生の頃にCDが普及しはじめたおかげで、70年代の数々の名盤を「新譜」として聴くことが出来たんですよね。中古レコード屋にもよく通いましたが、当時なかなか手に入らなかった名盤の数々が次々とリイシューされていた高校〜大学の頃にいわゆる「名盤」と謳われているものの多くを「新譜」として聴けたのは今となっては良かったなぁと思っています。


 よく公言していますが、高校生の時に大好きだったのはリトル・フィートザ・バンドが筆頭でした。80年代の洋楽なんて全く聴かずに一生懸命70年代のロック名盤を漁っいたんですよね。FMで聴いたイーグルスCSN&Yの魅力に取り付かれて拍車がかかったと思います。


 最初に聴いてたのはビートルズビーチ・ボーイズあたり。その後、クラプトンやストーンズイーグルスCCRスプリングスティーンとかそんなのを良く聴いてました。その頃のバイブルだったのは音楽雑誌によくある「名盤100選」といったような記事。他にもロックの名盤本を購入して毎日そんなのを眺めてましたね。あとはエアチェック(死語)の毎日だったなぁ。FM雑誌を見ては70年代ロックがかかりそうな番組を片っ端から録音してました。


 当時から渋好みだったのか、聴いてみたいと思っていたのはCSN&Yの『デジャブ』とかオールマンの『フィルモア・イースト』とかザ・バンドの2ndといったモノクロの渋ジャケのものばかりでしたね。ここらへんの好みは今でも変わりません。そんな中でアルバム評とともに俄然興味を持っていたのがザ・バンドだったんです。「土の香り」がするロックってどんな音なんだ?・・・なんて真剣に思ってました。


 初めて買ったのがベスト盤だったのは2ndだったのか忘れちゃったけど、そのどちらかを買ったのは間違いないですね。初めて聴いたときの印象は「地味」ってところでした(笑)。お世辞にもキャッチーなポップ・ソングがあるわけでもないし、激しいギター・ソロがあるわけでもない。第1印象はあまり良いものではなかったような気がします。「えっ?これが名盤なの??」なんて思ったもんです(笑)。高校生には渋すぎましたね。


 でも高校生の頃って背伸びしちゃうんですよね。同級生の中でザ・バンドを聴いてるヤツなんているわけもなく、「俺はこんなの聴いてるんだぞ!」みたいな感じで髭面オヤジの激渋レコを強がって聴いていたような(笑)。でもねぇ・・・80年代商業ロックが鳴り響いていた時代にザ・バンドの音は妙に新鮮に響いたんですよね。世間ではやたら軽いロックが鳴り響いてる中で、ザ・バンドのサウンドに「厚み」を感じた瞬間に「なんかカッコイイゾ」・・・なんて思い始めて、それ以降はかなり繰り返し聴きましたね。


 高校生の頃に持っていたのは『ビッグ・ピンク』『2nd』『ラスト・ワルツ』『ベスト』だけだったと思います。それ以降は大学の時に全部揃えたはず。まぁ大学の頃はボブ・ディランが神様でしたからザ・バンドも当然聴き倒しましたよねぇ。


 そう思うと、高校の頃から40代手前になっても好みの音が全然変わっていないんですね(笑)。