第19回セレクト合戦
仲間内で行っているセレクト合戦。19回目を迎えた今回のテーマは「ベスト・オブ・○○」というもの。もちろん○○のところは自分で考えます。私もいくつか候補があったんですが、最終的には「聴きやすさ」で決めてしまいました。セレクト合戦に参加されるような方は皆、基本的なところは押さえてると思うので、私のセレクトを聴かれた方はすぐにテーマは分かったと思います。そう、今回私がテーマに選んだは「ベスト・オブ・ビートルズ・ソング」。それも私の専門であるUSのソフト・ロック、SSW、フォークあたりのアーティストによるビートルズ・カバーを集めてみました。
ジャケにはaikoのシングル「カブトムシ」を拝借。なんで?と思われた方も多いでしょうが、「カブトムシ=ビートル」ということで(笑)。
1 YOU CAN'T DO THAT / NILSSON
ニルソンはジョン・レノンとの交流があったことでも有名ですが、ビートルズのカバーも何曲かあります。そんな中ではこの「YOU CAN'T DO THAT」がベストでしょう。単純なカバーに終始せず、数多くのビートルズ・ソングが散りばめられた凝った作りに驚きます。みなさん、何曲分かりました?『PANDEMONIUM SHADOW SHOW』より。
2 I'M LEAVING HOME / KATHY McCORD
1970年になんとCTIからリリースされた、当時まだ17歳だったフィメール・シンガーによるカバー。それもビートルズ・ソングの中でもかなり上位に位置する美しいこの曲を魅力的に歌い上げてくれています。アシッド〜サイケ〜ソフロ系の音がお好きな方には有名な『RAINBOW RIDE』より。
3 I WILL / HEAVEN BOUND
70年代のソフト・ロック系の音の中では個人的に大好きなグループのひとつ。お世辞にも上手いとはいえない女性ボーカルを含めた混声ハーモニーが心地よく響きます。この曲を選んだのも良かったと思いますね。『HEAVEN BOUND WITH TONY SCOTTI』より。
4 HERE, THERE AND EVERYWHERE / THE FOUR KING COUSINS
ソフト・ロック好きには人気のフォー・キング・カズンズ。60年代に女性4人によるソフロ系ハーモニーとなると人気なのも頷けます。ビートルズの楽曲の中でも屈指の名曲を取り上げてくれていてニンマリですね。『INTRODUCING...』より。
5 PENNY LANE / KENNY RANKIN
70年代のSSW系のサウンドの中で最もカバーが巧いのは間違いなくケニー・ランキン。そのどれもがオリジナルと見間違うような斬新なアレンジが素晴らしい。ここでもボサ調にアレンジされてて驚きます。彼は他にも多数のビートルズ・ソングを歌っていますね。『SILVER MORNING』より。
6 WHEN I'M 64 / JOHN PIZZARELLI
ここでちょっとジャズ寄りに。ビートルズの楽曲のなかでもポップでキュートなこの曲を小粋にスウィングさせてくれています。彼は本当に素晴らしいスウィング感溢れたギターと優しい歌声を聴かせてくれますね。『MEETS THE BEATLES』という全曲ビートルズ・カバー・アルバムより。
7 NORWEGIAN WOOD / BOB DOROUGH
続いてもジャズ・ミュージシャンで。ヒップな音でその界隈では人気のボブ・ドロウ。一聴、オリジナルが分かりにくい大きく崩したメロディやアレンジと、ルーズなボーカルにピアノの旋律。そのどれもがヒップでカッコイイですね。『BIGINNING TO SEE THE LIGHT』より。
8 PAPERBACK WRITER / HERB PEDERSEN
ここでガラッとアメリカンなサウンドに。スティールが鳴り響くカントリー・ロックなアレンジでこの曲とは!USのカントリーロックでは有名な人。リンダ・ロンシュタントやエミルー・ハリスなど数多くのアルバムに参加してます。『SOUTHWEST』より。
9 HELP / MICHAEL STANLEY
70年代の結構知られたSSW。一聴、何の曲?と思ってしまうくらいの大胆なカバー。オリジナルが軽快なロック・ナンバーなだけにスローなアレンジはある意味、衝撃的。でもフィニルさんは苦手なんでしたっけ?(笑)『MICHAEL STANLEY』より。
10 I'VE JUST SEEN A FACE / WORD 6
カナダのマイナーなフォーキー・バンドによるグレイトなカバー。なんとも牧歌的で心地よいです。根っからのマイナー・フォーキー好きなんで、個人的にはドツボ。そのテの音がお好みの方には人気盤です。今回収録した中では1番レアかも。『WORD 6』より。
11 IN MY LIFE / JULIE
これまたマイナーなアルバムですが、素敵なフォーキー・フィメール・ボーカルによるシンプルな弾き語り。USにはこんなマイナーながら素敵なアルバムが多数あるんですよね。そしてこんな素敵なカバーに出会えるんだからこの道は楽しいんですよ。『JULIE』より。
12 BLACK BIRD / MARK HENLEY
ラストはUSマイナーSSWの大人気のマーク・ヘンリーによるカバー。彼の唯一のアルバム『RIVERSONG』は大絶賛ですが、今年になってなんとライブCDがリリースされました。これはそれに収録されたカバーなんですが、もちろん弾き語り。素晴らしいです。『LIVE AT CHALOTE'S WEB』より。