addsomemusic2008-05-30



 ほとんど知られていないんだけど、素敵なアルバムなんて米国のローカルな世界では数多く存在しています。今回取り上げるNEW DAYの『NEW DAY』もそんな1枚かな。何年のリリースなのかはよく分かんないけど、たぶん70年代はミネソタのマイナー・バンドによるアルバムで、たぶん自主盤だと思います。


 クレジットには7名の名前が並んでいますが、トランペットでクレジットされている人はゲストっぽいんで、6人組かな?いわゆるフォーク・サイケうんぬんで語られそうな音。といってもアコースティック主体のサウンドではなく、シンプルなバンド編成。チープな録音もあってなかなかサイキーな肌触りのサウンドですが、流れてくるメロディはなかなかポップなもの。メイン・ボーカルは女性のようですが、男性がリードを取る曲もあります。そのボーカルに彩を与える混声ハーモニーも時折聴けて良い感じですね。


 オリジナルはたぶん3曲くらいで少ないです。他にもビートルズの「I DON'T WANNA SPOIL THE PARTY」や「HOUSE OF THE RISING SUN」のブルージーなカバーもあったりと、なかなかバラエティに富んでいます。トランペットが印象的な軽快なナンバーもあるし、素敵なメロでディによるスロー・ナンバーもあります。多くでリードを取る女性ボーカルは決して個性的でも美しさが溢れるでもなく、割と普通なんですが、曲の良さもあって素敵に耳に届いてきますね。個人的には透明感があるボーカルってのよりも好きなんですが(笑)。


 バンド名やジャケの雰囲気からしてクリスチャン系なのかもしれません。でもこんなローカルながら魅力的なフォーク・サイケの香りを漂わせてくれるアルバムってのはなかなか愛おしいですよね。