addsomemusic2004-12-07



 今回取り上げるのはMUD ACRESの『WOODSTOCK MOUNTAINS』です。いわゆるウッドストックサウンドを好んで聴いてるような方には今更説明不要の定番中の定番にして大名盤ですよね。


 マッド・エイカーズはハッピー&アーティ・トラウムを中心としたウッドストックやその周辺に住むアーティスト達によるアコースティック・セッション・アルバムで、1972年に第1弾の『MUSIC AMONG FRIENDS』がリリースされています。それから時が経つこと5年。フォークの灯も消えかけたかと思われた頃に再度ウッドストック界隈のアーティストが集結したのが1977年リリースの『WOODSTOCK MOUNTAINS』。ジョン・セバスチャンは前作では不参加でしたが、今回は素敵な歌やハーモニカなどを聴かせてくれています。


 全15曲収録された楽曲の中でジョン・セバスチャンが参加しているのは6曲。ジョン・ヘラルドが歌う「BLUEGRASS BOY」「WOODSTOCK MOUNTAINES」ではコーラスとハーモニカ、ギター。アーティ・トラウムの「COLD FRONT」ではコーラスで参加してます。


 なんといっても聴きモノは以下の3曲かな。まずエリック・アンダースンが歌う「WAITING FOR A TRAIN」ですすり泣くようなハーモニカを吹いてくれています。これがいいんですよねぇ。


 「MORNING BLUES」はジョン・セバスチャンとハッピー・トラウムによるデュオ。これが心温まるような2人の暖かい歌声が堪りません。ハッピー・トラウムはアーティよりも断然グッドタイム・ミュージック度が高いですよね。この曲はジョン・セバスチャン自身が『TAR BEACH』で再演しています。


 最大の聴きモノとも言えそうなのが、このアルバムのラストを飾る「AMAZING GRACE」でしょうか。誰もが知ってるフォーク・ゴスペル曲をあのポール・バターフィールドとジョン・セバスチャンによるハープ・デュオで演奏するんだから、もはや感動モノでもありますね。ハープのビブラートに鳥肌が立ちます。ソウルフル!