addsomemusic2005-11-21



 一昔前なら「裏名盤」だったエリック・ジャスティン・カズの『IF YOU'RE LONELY』。でも今ではSSWの基本アイテムに昇格しています。でもこれだけ高い評価を得てるのって日本だけなような気がします。海外でも同様にSSWの基本アイテムといわれるくらい認知度も高くそれなりの評価を得てるんでしょうかね?まぁ間違いなくこの日本がエリック・カズのファンが世界一多い国だと思います。


 1972年リリースのソロとしてはファーストで、これが本当に素晴らしい。もう「素晴らしい」という言葉以外に思いつかないくらい個人的にも大好きなアルバム。SSWのアルバムなんだけど全体的にソウル色が濃いように思います。特に女性コーラスがゴスペル・ライクで、当時キャロル・キングとかがニュー・ソウルに接近したアルバムを残していたようにエリック・カズも同様の影響が伺えると思います。


 このアルバムの魅力の一つとしてニュー・ソウルの側面もありますが、もう一つ、ジャジーサウンドが聴かれるのも特徴のひとつ。実際にジャズ・メンが参加してますからね。「TIME HAS COME」なんてその典型的なパターンかな。グラディ・テイト、リチャーゾ・デイヴィスらのジャズ畑の人からチャック・レイニーボニー・レイット、トレイシー・ネルソン、ダイアン・デヴィッドソン、ストリングス・アレンジでデオダート・・・といった具合に豪華なメンツがバックを固めてくれていて素晴らしい演奏やコーラスを聴かせてくれています。


 なんといっても曲の良さが最大のポイントでしょうね。SSWアルバムはこの曲の良さというのがとても重要です。シンプルな音作りが多いんでメロディと歌に耳がいくんですよね。オープニング・ナンバー「CRUEL WIND」からキター!って感じですよ(笑)。他、捨て曲なしの名曲のオンパレード。染みます。好きです。愛してます。


 行きつけのレコ屋の店長がこのアルバムが死ぬほど好きだったんですよ。名盤探検隊シリーズで初CD化された時は、その店長と一緒に大ハシャギしていたのが昨日のように思い出されます(笑)。