addsomemusic2006-02-12



 高校生になって70年代ロックの名盤を聴き漁り始めました。そんな中で、後の私の音楽嗜好を決定付けたともいえるのがリトル・フィートだったんじゃないかな?と今振り返ってみるとそんな気がします。


 前回にも書いた購入の目安としていた「名盤○○選」といった特集には必ずといっていいほどリトル・フィートの『DIXIE CHICKEN』が紹介されているんですよね。不思議なイラストのジャケとともにかなり聴いてみたいと思っていたんですよ。特に当時大好きだった大滝詠一が昔組んでいた「はっぴいえんど」というバンドの3枚目のアルバムにはリトル・フィートのメンバーが参加していたから余計に興味があったんですよね。


 ずっと一番始めに買ったアルバムは『DIXIE CHICKEN』だと思ってたんですがよく考えると『THE LAST RECORD ALBUM』だったかもしれない。リトル・フィートのレコを求めて中古屋に行ったら『THE LAST RECORD ALBUM』しか置いてなかった・・・というような記憶があるんだよなぁ。当時はこの5枚目のアルバムがラスト・アルバムだと真剣に思ってました(笑)。


 『THE LAST RECORD ALBUM』ではビル・ペインのピアノがかなり比重を高めていてかなりファンキーなアルバム。ただしローウェル・ジョージ色は薄まっていたのは否めませんね。当時はそんなこともよく分からず、ただ「カッコイイ」と思って聴いてました。そして『DIXIE CHICKEN』『SAILIN' SHOES』『FEATS DON'T FAIL ME NOW』といったまさに黄金期のアルバムに出会います。これらのローウェル・ジョージが最高にファンキーな演奏を聴かせてくれているアルバムには本当に圧倒されたなぁ。「DIXIE CHICKEN」のスライドのカッコイイこと。そうかと思うと「ROLL UM EASY」といったスローな曲が鳥肌が立つくらいの名曲なんですよね。そしてウルトラ大名曲「WILLIN'」!いまでも個人的に70年代アメリカの名曲ベスト10に君臨していますよ。


 行きつけのレコ屋の店長が当時まだCD化されていなかった『WAITING FOR COLUMBUS』を貸してくれたのも嬉しい思い出。このライブ盤の素晴らしさは今でも同じ気持ちで聴けますね。確かこの時一緒にジョン・サイモンの1stも貸してくれたんだよなぁ。高校生の頃はジョン・サイモンの良さはまだ分からず、とにかく『WAITING FOR COLUMBUS』のかっこよさにシビレっぱなしだったんだよなぁ。


 それから高校生の時に学校をサボって行った中古セール。ここでようやく手に出来た『HOY HOY』とローウェル・ジョージのソロには興奮しました。セール会場でグルーヴィンの店長から「こら!学校サボって来たな!」と怒られたもんだけど「おっいいの見つけたな」の言葉が今でも強く耳に残っています。アルバムの内容としてはリトル・フィートのアルバムの中でも良いものではないけど当時のアナログ事情、ネットなんてなかったし特に広島なんかじゃなかなか手に入りにくい時期だっただけにゲットできた時は心底嬉しかったなぁ。


 いま改めて『DIXIE CHICKEN』を聴いていますが本当に素晴らしいアルバムだと思います。胸が熱くなりますね。全てのロック・ファン必聴の名盤だと思います。