addsomemusic2006-04-23



 さて、思いのほか長期連載となった「人に歴史あり」なんですが、そろそろ最終回にしてもいいかな?なんて思ってるんですが(笑)。


 20代だった私はアナログ派の今と違い、購入するものの大半はCDでした。次から次へとリイシューされていくアルバムを買うだけで十分事足りていたんですよね。当時はまだネットで通販やらオークションなんてのも知らなかったし、まして海外からレコを買うなんて夢にも思っていませんでした。広島の中古屋のアナログ・コーナーなんてたかが知れていますし、それよりは既に重箱の隅といった域に達してきていたリイシューCDを買い揃えていくほうが面白かったわけですよ。


 そんな私がリイシューCDの購入の打ち止めともなっていくことになる企画が「名盤探検隊シリーズ」でした。1998年から始まった70年代ワーナー系の渋いラインナップ、そうSSW〜スワンプ〜ルーツ・ミュージックといわれる辺りの大規模なリイシューには本当に感動し、興奮したなぁ。毎月リイシューされる名盤探検隊シリーズはたぶんほとんど購入しましたからね。


 ネットが普及した今でこそ、容易に買えるアナログ達も、そんな手段がなかった頃にはなかなか入手が難しかったんですよ。東京ならいざしらず、中古屋なんて数えるほどしかない広島ではなおのことです。ずっと聴きたいと思っていたエリック・カズの『IF YOU'RE LONELY』がシリーズの第1弾のラインナップに名を連ねているのを見たときは嬉しかったなぁ。


 我が家のCDラックを見渡してみると茶色の帯のCDがかなり多いです。その多くがベアズヴィルと名盤探検隊のリイシューだったりしています。とにかく興奮したのはエリック・カズをはじめ、ドニー・フリッツ、ボブ・ニューワース、バーバラ・キース、サイラス・ファーヤー、ジョー・ママ、ロジャー・テリソン、ケニー・ヴァンス、ジュディ・シル、マイク・フィニガン・・・あ〜本当に毎月楽しみでした。名盤探検隊のフリーペーパーの本秀康のマンガ(レコスケではなかったなぁ)も楽しみでしたしね。最後のほうにはソウル系のリイシューも多くなり興味は薄れてきましたが、それでも70年代の素晴らしいアルバムの数々は本当に待ち望んだものばかりだっただけに歓喜してましたね。


 ある程度リイシューCDを買い揃えていくともうCDで欲しいものも少なくなり、未CD化のアナログへの道に進んでいくのは自然の流れだったんでしょうね。それとともにネットの利用、HPの立ち上げ、ネット通販やオークションへの参加、海外にまで手を出し、今の私に至るというわけです。