addsomemusic2006-12-22



 仕事も早く終わったんで本屋に行って『無人島レコード2』をパラパラと立ち読みしていました。その名の通り、無人島にたった1枚だけレコード(CD)を持っていくとしたら何を選ぶか?といった音楽好きにとってはお決まりのテーマを様々なアーティストや著名人に聞いたもの。まさにくだらない企画ではあるんだけど、人が何を選ぶのかに非常に興味を持ってしまう私も同じ音楽バカなんですよねぇ。だから自分自身の無人島レコを考えてみたわけなんです。


 いろんな方がそのレコードを選んだ理由や掲載されていた漫画「レコスケ」を読んでいると、無人島レコってのは奥が深いなぁと思っちゃったんですよ。無人島に1枚だけなんだから自分が1番好きなレコードを持っていけばいい・・・というのは至極全うな意見。でもそれで本当に良いのか?と改めて思うわけですよ。個人的に最も愛してるアルバムとなると、これは公言している通りジョン・セバスチャンの『TARZANA KID』になるのかもしれない。ここには私の1番好きなタイプの音楽が詰まっているんですよね。でもこのアルバムはもう聴きすぎて全曲が頭の中に鮮明に残っているんですよ。いわばレコードがなくても頭の中で再生できるわけです。これは今回の「無人島レコード2」で大滝詠一がチョイスしているモノの理由と同じで、レコード自体はなくても問題がないわけなんですよ。そうなると『TARZANA KID』を初め、マイ・フェイバリットととして、全曲が鮮明に焼きついてるアルバムは持っていく必要がないんですよね。


 私が思い描く無人島は気候がよい暖かな南の島。いくら気候が良いといってもやはり無人島。人間は私一人となるとかなり寂しいでしょうね。そうなると何を言ってるのか分からない英語よりも「日本語」が恋しくなると思うんですよね。そうなると無人島レコは日本語によるアルバムが良いのでは?と思いました。そこで「落語」というのを思いついたわけですが実際に「無人島レコード2」で落語を選んでる方もいましたね。これはなかなか良いかな?とも思うんだけど、落語って基本的にアルバム1枚に2〜3の噺しか収録されていないんですよね。それに基本的には「物語」なわけで描写が細かい。その噺の情景が容易に想像できるし、2〜3の噺だけだと繰り返し聴いてると結構早く飽きちゃうんじゃないかな?と思うんですよ。それならまだ想像力を描き立てられる「歌モノ」のほうが長く楽しめるのかもしれない。


 暗いのはペケ。ただでさえ一人なのに更に暗くなっちゃ寂しさ5倍増ですからね。明るい曲で、できれば一緒に歌いたい。馴染みのある曲が揃っていながらバラエティと飛んでいる・・・こうなると歌謡曲コンピといったものしか残っていないですね(笑)。


 まぁそれらの条件を取り揃えていて楽しめるものとして私が無人島アルバムとして選んだのはタモリの『タモリ3 戦後日本歌謡史』(笑)。1981年リリースの3枚目。タイトル通り戦後の歌謡曲のパロディ集といえる内容で、様々な有名曲のパロディが楽しめます。歌からナレーションまで全てタモリが担当。これがまた似てない物まねも含めてなかなか笑える1枚にして大傑作。ここで注意して欲しいのは「替え歌」ではないということ。限りなく原曲に近いながらも微妙にメロディが違うんですよね(笑)。歌詞はほぼダジャレやモジリといったコミックソングの域なんだけど、かなり危ないのもあります(放送できない)。そんなわけでモロモロの大人の事情を含み当初は発売中止になったはず。その後、新星堂限定でリリースされたんですよね。レコード番号がTAMORI-3ってのも素敵です(笑)。


 無人島レコードがこんなので本当にいいのか???(笑)