addsomemusic2007-01-05



 「SOFTLY AS IN A MORNING SUNRISE」という曲が大好きなんですよ。ジャズの世界では定番曲で、数多くのミュージシャンが演奏しています。ソニー・クラークウィントン・ケリーソニー・ロリンズ・・・そのどれもが素敵なんだけど、やはりこの曲となるとMJQでしょうね。


 THE MODERN JAZZ QUARTET・・・略してMJQ。ジャズの人気コンボで数多くのアルバムを残しています。メンバーはヴァイブのミルト・ジャクソン、ピアノのジョン・ルイス、ベースのパーシー・ヒース、ドラムのケニー・クラーク(55年以降はコニー・ケイ)といったメンツ。ヴァイブは鉄琴のことですね。けっこうジャズではよく使われている楽器なんです。バッハを取り上げたりとかしてジャズとクラシックの融合に近いようなサウンドを奏でていました。それでいて力強かったりメロディアスだったり、ヴァイブの響きのせいかジャズといっても汗臭くなくとてもクールに聴こえます。


 「朝日のようにさわやかに」は『コンコルド』というアルバムに収録されているものがお馴染みなのかもしれませんが、今回取り上げる『THE MODERN JAZZ QUARTET』が初出になります。1951年〜52年の3回のセッションを集めたもので、セッションによって微妙にメンバーが違っています。パーシー・ヒースの変わりにレイ・ブラウンがいたり、ケニー・クラークの変わりにアル・ジョーンズがいたりしています。この時はまだMJQ結成前夜だったんですね。当時はまだミルト・ジャクソン・カルテットだったようです。でもこれらの演奏からはすでにMJQに通じるような雰囲気は曲によってですが十分に感じられます。なんにせよMJQ最初期の貴重な演奏なのには間違いありませんね。大好きな「朝日のようにさわやかに」はもちろん、他の曲もとても素敵ですよ。


 当時はまだSP時代だったんで、それに合わせて3分前後という短い演奏にまとめられています。それでも十分に彼らの魅力は感じ取れると思いますよ。このコンパクトな作りのほうがジャズ・ビギナーの方には案外聴きやすいのかもしれませんね。個人的な好みですが『ジャンゴ』よりは好きなアルバムです(笑)。


コンコルド

コンコルド

ラスト・コンサート(完全盤)

ラスト・コンサート(完全盤)

モダン・ジャズ・カルテット

モダン・ジャズ・カルテット