addsomemusic2007-06-15



 ただいまのBGMはMICHAEL HENDERSONの『TO MAKE THE NIGHT COMPLETE』なり。1976年リリースの1stで、間違いなくSSWの大名盤だと思います。個人的にはSSWアルバムの中でも10指に入るような内容だと思っています。そんな10指に入るようなアルバムが裏名盤で105枚目に紹介してる・・・ってのも不思議なもんですが(笑)。まぁタイミングとかいろいろね。


 コアなサイケやSSW好きには知られているインディアナポリスの700 WESTのスタジオで録音されています。この700 WESTというだけで個人的には嬉しいんですけどね。もちろん全曲が彼自身の手によるもの。そればかりか、ドラムを除く全ての演奏も彼一人で行っています。当然プロデュースからアレンジまでもね。ギターやベース、ピアノの演奏は分かるけど、クラヴィネットやパイプ・オルガンまで登場するんだから彼は本当に芸達者ですね。そんなわけでほとんど一人による演奏だけど地味な弾き語りフォークとかとは全然違って、しっかりとしたサウンドを作り上げています。もちろんローカルなスタジオならではの音の響きがなんともいえぬ「味」になってるんですよね。こんな「味」が好きでマイナー・プレスものや自主盤を探してるのかもしれません。


 サウンドとしてはメロウSSW〜プレAORといったところかな。この1stでは洗練されたSSWといった感じと、適度なローカル色が絶妙で、なおかつ全曲捨て曲なしの名曲揃いでノックアウトされっぱなしです。ピアノの音が印象的な軽快な「MY MUSIC」からして名曲度高いですね。スローな楽曲やブルージーなものまで彼のソングライティングの才能を強く感じます。アップ・テンポからスローな曲などのバランスもよく、アルバムとしてのまとまりもいいんですよね。ジャケも渋く、「犬ジャケにハズレなし」とここでも言いたくなりますね。とにかく激オススメな1枚。


 オリジナルはレア盤の類なんですが、本人制作によるCDが出てますので、興味がある方はぜひ・・・というかSSW好きで未聴の方は本当に聴いてみてください。


 ご自身の耳で確かめてみてください。

 http://www.jmichaelhenderson.com/tmtnc.html

 http://diskunion.net/search_result.php?type=1&for=1&kwd=309220&no_alphabet=1&all_genre=1