addsomemusic2008-07-11



 太田裕美が好きです。その世代ではないんですが、時折取り出しては聴く機会があります。彼女のアルバムを全部聴いたわけではないんですが個人的なベスト・アルバムは1976年にリリースされた4枚目の『手作りの画集』。私の場合、後追いで彼女のアルバムを買い揃えていったんで、リアル・タイムの印象はほとんどないんですよ。なにせ松田聖子世代ですから(笑)。私の今の耳で聴く限りこの『手作りの画集』が最高に好きなんですが、その世代の方がにはどう映ってるんでしょうかね?


 前3作の落ち着いたトーンに比べ、圧倒的に明るい印象。シングル・ヒットもした「赤いハイヒール」のイメージが全体を覆っている雰囲気です。『こけてぃっしゅ』以降のシティ・ポップ路線でもなく、素朴で温か味のある音に惹かれるのは単に私がSSW〜フォーク好きだからなのかな?なんにせよ、収録された楽曲は粒揃いだと思います。これだけ良い曲が揃った彼女のアルバムってそんなにはないと思いますけど。


 デビューから続く松本隆筒美京平による楽曲がずら〜っと並んでいます。筒美京平の曲も『まごころ』や『短編集』の頃とかなり変化が見受けられますが、これは当時の時代の流れなんだろうなぁと思います。前作『心が風邪をひいた日』もその多くは筒美による曲なんだけど、そんな中に混じって荒井由実による「袋小路」「ひぐらし」は当時の歌謡曲と比べ、一歩先を行ってるなぁと思いましたからね。


 お気に入りは「オレンジの口紅」「遠い夏休み」「カントリー・ロード」あたりかな。「ハネムーン・ララバイ」の可愛らしさも良いですね。もちろん「赤いハイヒール」は文句の付けようがない名曲だと思います。



手作りの画集

手作りの画集


 なんとなく太田裕美祭り(笑)