addsomemusic2008-07-20



 カントリー・ロックを語る時に決して欠かすことができないのがグラム・パーソンズ。最早、カントリー・ロック自体が彼の意思の元に成り立ったサウンドだったといっても過言ではないような気もします。バーズの『ロデオの恋人』も大好きですが、個人的にグラム・パーソンズといえば1974年にリリースされた『GRIEVOUS ANGEL』になります。ドラッグの過剰摂取で若干26歳という若さでこの世を去りましたが、彼の残したものは60年代後半からアメリカのロック・バンドの新しい道筋になったと思われます。


 前作『GP』に女性ボーカルとしてエミルー・ハリスが参加していましたが、この2ndソロ『GRIEVOUS ANGEL』では更に大きくフューチャーし、グラム&エミルーのデュオ・アルバムといってもいいような内容になっています。数曲のカバーとともに、彼のオリジナルが収録されていますが、これが前作を遥かに凌ぐクオリティの高さに驚かされます。カバーの解釈も素晴らしく、エヴァリーのレパートリーだった「LOVE HURTS」なんてもう最高です。オリジナル曲の中でもバーズ時代に『ロデオの恋人』に収録されていた「HICKORY WIND」をメドレーの中の1曲として再び取り上げているのも嬉しいですよね。ラストに収録されたエミルーとの共作「IN MY HOUR OF DARKNESS」は胸を打つ名曲です。