addsomemusic2009-02-02



 山下達郎のアルバムで一番好きなのは?と聞かれたら迷うことなく『ON THE STRRT CORNER』と答えます。こんな私って本当に山下達郎が好きなんでしょうか?1980年にリリースされたこのアルバムは全編ドゥ・ワップのカバーで、それもボーカル・パート全て達郎が歌う一人多重録音のアカペラ・アルバム。わずかなパーカッションと「CLOSE YOUR EYES」で吉田美奈子がゲストでコーラスに参加してますが、それ以外は本当に一人で作られたアルバム。


 達郎のオリジナルなんて1曲もない。じゃぁ、達郎のボーカルが好きなのか?と聞かれたら、ややクセのある節回しが個人的には気になって嫌いではないけど好きなボーカリストではない(特に最近の歌はね)。じゃぁなぜ?と聞かれても困るけど、単にホワイト・ドゥ・ワップが好きだから・・・という単純なものかも。


 個人的な好みは抜きにしても、日本人が作ったアカペラ・アルバムとしては最高峰に位置するレベルだと思います。特にポップス畑のシンガーとしては先駆でしょう。収録された曲もドゥ・ワップ・クラシックともいえる有名・人気曲ばかり。いや、マイナーなドゥ・ワップという音楽が達郎のこのアルバムで日本中で認知されたのかもしれません。とにかく良い曲とバツグンのコーラス・アレンジにそれを表現できるボーカル。完璧でしょう。


 本人も売れると思ってなかったようで限定盤としてのリリースでした。でも中古屋のバーゲン・コーナーでもよく見かけるんで、当時としてはかなりの枚数売れたんでしょうね。続編が何枚かでていますが、この第1弾に優るものはないと思っています。


ON THE STREET CORNER 1

ON THE STREET CORNER 1