addsomemusic2009-03-03



 なんとなく取り出して聴いてるのは井上ケン一の1976年にリリースされた『LAZY BABY KENI』なり。これ愛聴盤なんですよね。井上ケン一は久保田麻琴と夕焼け楽団のギタリストですね(その後はサンディー&サンセッツ)。当時の日本のギタリストとしては個性的な面が強く、同バンドのメンバー藤田洋麻とともにイカしたフレーズを連発してくれています。そんな井上ケン一のソロは「ゆる〜い」アルバムなんですよね。


 アコースティック・ラグタイム・ブルースといったところでしょうか。ハワイで録音されたということもあり、全体的にハワイ的な香りが漂っています。それでいてレオン・レッドボーンに通じるようなオールドタイミーな要素も感じ取れますが、それでいて野暮ったくはないのは、彼のセンスならではでしょうね。


 デューク・エリントンでお馴染みの「A列車で行こう」のラグタイム・バージョン「A列車のラグ」のインストでスタート。ここでのアコギもすばらしいけど、そのセンスの良さがなんとも「ゆるく」最高にイカしてます。アルバム通してスティールやアコギのアコースティックなサウンドが心地よいですね。極めつけはビートルズのカバー「ケンちゃんのハニーパイ」でしょうか。日本語で歌われてますが、この「ゆるさ」はまさに脱力系(笑)。堪んないですね。


レイジー・ベイビー・ケニー(紙ジャケット仕様)

レイジー・ベイビー・ケニー(紙ジャケット仕様)