addsomemusic2009-04-26



 アルバムが出た時には既に伝説(?)となっていたバンド。ただいまのBGMは武蔵野タンポポ団の1972年にリリースされた『武蔵野タンポポ団の伝説』なり。メンバーは高田渡、シバ、若林純夫、山本コーターロー、村瀬雅美の5人なんだけどセッション的な意味合いが大きいバンドだったんで、ライブのたびにメンバーは流動的だったのでは?と思います。この『武蔵野タンポポ団の伝説』は1971年の中津川フォーク・ジャンボリーでのライブを納めたもので、メンバーは先の5人の他に友部正人、岩井宏、品川寿男、村上律、中川イサトが名前を連ねています。


 高田渡とシバが「今度の中津川フォーク・ジャンボリーにはカントリー・ジャグ・バンド・スタイルのセッション・バンドで出演しよう」と盛り上がったのが発端だとか。当時の日本では珍しいスタイルかもしれないけど、往年のカントリーやフォークに精通した面々だけに、遊び心も溢れていて、尚且つオリジナリティーも併せ持つ素晴らしいセッション・バンドになったと思います。


 収録曲の中では高田渡が好きだなぁ。「長屋の路地」「告別式」といったおなじみの曲ですが、上手くアレンジされていて、武蔵野タンポポ団らしく仕上げられています。もちろんシバの曲も同様ですけどね。


 武蔵野タンポポ団はもう1枚『もうひとつの伝説』というアルバムが出ています。こちらも中津川フォーク・ジャンボリーでのライブ盤で、前述のアルバムの翌日の録音でメンバーも違っています。こちらではソロ・パフォーマンスも含まれていて実態がよく分からなくなってきています。まぁそのよく分からないところが武蔵野タンポポ団の最大の魅力なのかもね(笑)。


 結局は数回のライブでの活動のみでスタジオ録音は残されないまま終わったようです。まぁもともと遊び心から始まったようなバンドですからね。


武蔵野タンポポ団 BOX

武蔵野タンポポ団 BOX