addsomemusic2009-07-28



 なんだかフォーク期のボブ・ディランが無性に聴きたくなって、取り出してきたのは1964年にリリースされた『ANOTHER SIDE OF BOB DYLAN』なり。これ、大好きなアルバムなんですよ。フォーク時代のディランとは関係なく、ディラン・マイ・ベスト10の中の1枚。いや、ベスト5の中の1枚かな。


 ほぼディランによるアコギの弾き語り。ハーモニカが付いたり、曲によってはピアノを弾いてはいますが、間違いなくシンプルなフォーク・アルバム。たったの1日で全曲が録音されたとあって、特に演奏面でのレベルがかなり低い。まぁ完成度は低いかもしれませんが、曲の良さ、そしてこの後のディランのフォーク・ロック化へ繋がる貴重なアルバム。ロック化へと移りゆく片鱗以上のものが感じ取れます。


 歌詞の内容は英語が全然ダメなんでよく分かりませんが、今までのプロテスト・ソングからの脱却は見て取れます。そしてなんといっても曲の作り方に大きな変化が感じ取れますね。演奏はアコースティックながら、これはもうロックでしょ?と感じさせてくれる曲が収録されているんですよね。「SPANISH HARLEM INCIDENT」「CHIMES OF FREEDOM」「TO RAMONA」「MY BACK PAGES」「I DON'T BELIEVE YOU」「IT AIN'T ME, BABE」・・・もう名曲揃いですね。この後の名盤『BRINGING IT ALL BACK HOME』へと繋がっていく曲達であり、アルバムでもあります。大好き!