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今までの音楽人生で最も数多く聴いたアルバムは間違いなく大滝詠一の『A LONG VACATION』でした。「音楽」を聴いて雷が落ちたような衝撃を受けたのは後にも先にもビートルズの赤盤とロンバケしかありません。それくらい私には衝撃的な出会いでした。もう何百回聴いたか分かりませんが、そんなロンバケのトリビュート・アルバムが出たんでもちろん購入。
まぁそれほど期待はしていませんでした。トリビュート・アルバムの多くが企画倒れ・・・ともいえるようなモノが多いし、良いデキの曲が何曲かあれば良いほうというくらいの認識ですから。でロンバケのトリビュート・アルバムですが、『A LONG VACATION From Ladies』というタイトル通り女性アーティストばかりで全曲がオリジナル通りの曲順でカバーされています。
1. 君は天然色/大貫妙子
2. Velvet Motel/金子マリ
3. カナリア諸島にて/今井美樹
4. Pop-Pi-Doo-Bi-Doo-Ba物語/行川さをり(ジュライム)
5. 我が心のピンボール/イシイモモコ(ハミングキッチン)
6. 雨のウェンズデイ/尾崎亜美
7. スピーチ・バルーン/原田郁子(クラムボン)
8. 恋するカレン/つじあやの
9. Fun×4/太田裕美
10. さらばシベリア鉄道/鈴木祥子
11. Epilogue Instrumental~Blue Niagara/井上鑑(*ボーナストラック)
まぁ納得の人選から、これ誰?って方もいますが。まぁ所属レコード会社の絡みもあるんで、参加したくてもできなかったり、最初からお呼びもかからない場合も多いでしょうから、これは致し方ないでしょう。肝心の内容の方ですが、ロンバケ好き・・・という贔屓目を抜きにしても良く出来てると思いました。もともと良い曲が揃ったアルバム・・・っていうのはありますけどね。なんといっても井上鑑マジックというところでしょう。個性的な女性アーティストをアルバム通してトータル性を持たせたアレンジでまとめあげています。
良くも悪くもロンバケのイメージが強すぎるため、物足りなく感じてしまう方は多いでしょうね。それがあるから、敢えて室内楽的なまとまりでロンバケのイメージと反対方向で作り上げた感じ。ロンバケってどの曲もすごいインパクトがあるんですよ。それが通して抑えられていてやわらかい肌触り。とても上品な雰囲気で個人的にはアリかなと思います。
もうすでに話題になっていますがナイアガラーの注目は太田裕美の「Fun×4」でしょうねぇ。大滝詠一が歌う「Fun×4」では“散歩しない“というセリフを太田裕美が言ってました。では太田裕美バージョンでは誰がこのセリフを????・・・まぁあの声は間違いないでしょうね(笑)。
さてさて大滝詠一の過去作品のリマスターもほぼ終えたのか、遂にトリビュート・アルバムまで出てしまった。次は『EACH TIME』のトリビュート・アルバムとか来年あたり出そうな予感。これで師匠の印税生活はまだまだ続いて行くんでしょうねぇ・・・。みんなで不買運動して印税が入らなくなれば新作を作るかも?(笑)
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