addsomemusic2010-06-05



 前作『東京』から約1年後の1997年にリリースされたサニーデイ・サービスの3rd『愛と笑いの夜』。このアルバムの曲の良さっていうのは本当にスゴイと思います。彼らのアルバムはどれも名曲揃いのアルバムばかりなんですが、これと次作『サニーデイ・サービス』あたりにおけるクオリティの高さは神掛かり的ですね。この時期の曽我部の溢れんばかりのメロディーメーカーっぷりには脱帽です。


 70年代の日本のロックやフォークを引き合いに出される彼らですが、そんなサウンドを極めたのが前作の『東京』でした。この路線で成功したのに、このアルバムでは更に先へ進もうとする彼らの姿が色濃く出ています。もう70年代の回顧的な世界ではなくなっています。というより70年代のサウンドを追いかけるのではなく、それらが既に骨となっており、新たな肉付けが始まっちゃったんですよね。それは詩においても顕著に表れていますね。演奏もロック色が濃くなってきていますし、野暮ったさはなくなって都会的な洗練された音に仕上がっています。まぁサニーデイの音楽性が確立した傑作だと思います。


 全曲名曲。「白い恋人」「雨の土曜日」は個人的に大好きな曲。「サマー・ソルジャー」は新境地へと達した名曲。サニーデイのアルバムの中でもこれが1番好きって方も多いと思います。




愛と笑いの夜

愛と笑いの夜