addsomemusic2006-03-16



 ALLAN THOMASの1971年にリリースされた『A PICTURE』ですが、これは本当に大好きな1枚ですね。相変わらず詳細は何も分かりませんが、でもこのアルバムの良さは十二分に理解できます。素敵なアルバムにはその音だけで十分。他になんの情報もいりませんよ。それぐらいお気に入りで全体にとてもクールなSSWアルバムです。


 もちろん全曲が彼自身の手によるもので1967年〜1971年の間に書き溜められた楽曲のようです。全体の印象は先に書いたように「クール」な音のものが多いですね。ギター、ベース、ピアノなどの一音一音が研ぎ澄まされていてジャジーな感覚がぷんぷん漂っていますね。もしかしてジャズ畑のミュージシャンが参加してるのかなぁ?それに彼のボーカルはなかなかソウル・フィーリングに溢れていてバックのサウンドに見事にハマっています。でもやはり白人らしい淡白な声質ではありますけどね。


 オープニングを飾る「NINE TO FIVE ROUTINE」からしてカッコイイ。間奏でのベース・ソロがジャジーイカしてます。サックスが効果的な「"D"TRAIN」やハモンドが鳴り響く「HITCH-HIKER SONG」は叩き込むようなボーカルがスゴイ。スローな「IN THE RAIN」はアシッド系ながら素敵な1曲。女性コーラスが加わったメロウな「COMMUNICATION」、シンプルな「WALLS」・・・とにかく捨て曲がなくクールな演奏とソウルフルなボーカルが最高に素晴らしいSSWアルバムの1枚だと思います。USのSSWモノにしては珍しく全然カントリーの影響が見られないのがクールに感じる部分なのかもしれませんね。


 曲によってはアシッド色も感じますが聴き難いタイプではないです。それよりはニュー・ソウル的なテイストのほうが強いかな。タイプは違うかもしれませんがトミー・フランダースのソロ(超名盤!)とか好きな方には猛烈にオススメしておきます。愛聴盤。