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　今回取り上げるのは1970年にリリースされた『WOODSTOCK』です。

　「どこが細道やねん、めちゃくちゃ王道じゃないか！」とツッコミが入りそうですが、まぁこういうのはちゃんと押さえておかないとね。もちろん1969年に行われたウッドストック・フェスティバルの模様を納めた3枚組のライブ・アルバムで、全ロック・ファン必聴のアルバムであります。

　このアルバムの内容についてはここでは触れませんが、このアルバムにはジョン・セバスチャンのライブ演奏が2曲収録されています。ウッドストック・フェスは1969年8月15〜17日の3日間行われたんですが、ジョン・セバスチャンの演奏は15日です。しかし、15日の出演者リストには彼の名前はなく。飛び入り参加となったんですよね。この時のラリった姿は映像でもちゃんと残っています。

　このアルバムに収録されたのは「I HAD DREAM」と「RAINBOWS ALL OVER YOUR BLUES」の2曲。ともにギターの弾き語りスタイルによるもので、他のロック色の濃い出演者と比べるとかなり薄味な感じ。まぁジミヘンやジャニスと比べること自体が間違ってますが（笑）。

　この3枚組アルバムの1枚目のA面1曲目に収録されたのが「I HAD DREAM」なんでジョン・セバスチャンに興味がなく『WOODSTOCK』を買われた方も自然と耳に入ったんじゃないでしょうかね。その時に印象がどう映ったのか分かりませんが・・・

　このウッドストック・フェスでジョン・セバスチャンが実際に歌ったのは5曲です。まぁ飛び入りだからこんなもんでしょうね。

1　HOW HAVE YOU BEEN
2　RAINBOWS ALL OVER YOUR BLUES
3　I HAD DREAM
4　DARLIN' BE HOME SOON
5　YOUNGER GENERATION

　1、2、3は1970年にリリースされた『JOHN B. SEBASTIAN』の収録曲なんだけど、このライブの時はまだリリースされていないんで、新曲披露でした。「DARLIN' BE HOME SOON」はやはりラヴィン・スプーンフル時代のヒット曲としてお馴染みのせいか、先の3曲と比べて観客の反応が良い。4曲歌い終えてステージを降りるもののアンコールの声に押されて再登場。ラヴィン・スプーンフル時代の「YOUNGER GENERATION」を歌います。この曲、個人的にジョン・セバスチャンの楽曲の中で3本指に入るくらい好きな曲！

　「YOUNGER GENERATION」を歌ってる途中、歌詞を忘れたのか同じ箇所を繰り返すものの、それでも思い出せず「HELP ME」と観客に歌詞を教えてもらうところがあって面白い。タイトルや歌詞からして『WOODSTOCK』に収録するにはピッタリの曲のような気もするんだけど、この歌詞を忘れたのが問題だったのか、それとも新曲をPRしたかったのか残念ながらアルバムには収録されませんでしたねぇ。